賞味期限を過ぎた卵はまだ食べられるのでしょうか?
たとえば、一ヶ月過ぎた後の卵を、ゆでたり焼いたりした場合に安全に食べられるかについて説明します。
また、腐敗した卵の特徴や識別方法、期限切れの卵を安全に保存し利用するコツについてもお話しします。
賞味期限切れの卵は1ヶ月過ぎても食べられる?
賞味期限を超えた卵は1ヶ月後でも安全に食べられるのか、不安になることはありますね。
卵のセール時にはつい多く買いがちですが、その後の賞味期限を気にしてしまうことも。
時には、気が付けば冷蔵庫の中で賞味期限が切れてしまっている卵を見つけることも。
特に生卵にはサルモネラ菌のリスクがありますが、1ヶ月賞味期限が過ぎた卵を使用する際の安全性について考えます。
賞味期限を1ヶ月過ぎた卵でも加熱すれば食べられる
賞味期限が過ぎた卵を加熱することで安全に消費できるかについて解説します。
サルモネラ菌の存在は卵において比較的低い確率で、感染していたとしても菌の量は少なく、一定の保存条件下では増殖も限られます。
このため、賞味期限は生で安全に食べられる期間を科学的に定めたものです。
例えば、卵の賞味期限は「東京での通常の気温下での流通後、家庭の冷蔵庫で7日間保存した場合」という条件に基づいています。
これに基づいて、季節ごとに違う基準温度が設定されており、それによって卵の保存期間と生食可能な日数が計算されています。
特に夏の最も暑い月、8月の気温27.5度を基準に設定しています。
日本卵業協会によると、実際の市販の卵は、これよりも短い期間を賞味期限として設定し、より新鮮で安全な卵を提供しています。
例として、夏期は賞味期限が最も短く設定されますが、春や秋では3週間、冬では2ヶ月まで生で食べることが可能です。
そのため、賞味期限が切れても、適切に加熱処理すれば食べることができるのです。
さらに、卵に設定されているのは賞味期限であり消費期限ではないため、賞味期限切れの卵でも、適切に扱えば安全に利用できます。
消費期限とは異なり、賞味期限は主に食品の風味や品質を示すもので、切れたからといって即座に廃棄する必要はありません。
賞味期限を1ヶ月過ぎた卵で目玉焼きやゆで卵を作るときの注意点
賞味期限を過ぎて1ヶ月の卵を使用する際には、完全に火を通す必要があります。
具体的には、目玉焼きやゆで卵を作る場合、卵の内部が十分に加熱されるまで調理し、中心温度が70度に達して1分間保持することが推奨されます。
このようにしっかりと加熱することで、黄身と白身が固まり、半熟状態の卵は避けるべきです。
また、ゆで卵は賞味期限を過ぎてから1ヶ月経過しているものは避けるべきです。通常、生の卵は保存が比較的長持ちします。これは生の卵に含まれる酵素が活動しており、有害な菌の侵入を阻止しているためです。
しかし、ゆで卵はこの酵素が機能しなくなるため、保存期間が大幅に短くなります。
そのため、賞味期限を過ぎたゆで卵は食中毒のリスクを避けるために食べない方が安全です。
卵が腐って食べられなくなったときのサイン
卵が腐ったり劣化したりすると、食べるべきでない兆候が現れます。
腐敗した卵を識別するための主なサインは次の通りです。
- 不快な臭いがする
- 白身が変色している
- 白身に斑点が見られる
- 水に浮かぶこと
- 振った際に音がする
卵を割ったときに硫黄のような強い臭いがする場合は、それが腐敗のサインです。
また、白身が緑やピンクに変色していたり、斑点が見られる場合も食べるべきではありません。
これはバクテリアやカビの繁殖を示しています。
特に、白身の黒い斑点が見られる場合、それがゼラチン質の固まりと一緒にあるならカビが生えている証拠です。
古くなった卵は内部に空気が増えるため、水に入れると浮かぶことが多くなります。
完全に水面に浮く卵は古く、食べない方が安全です。
また、卵を振った際に中で音がするのも古くなっている証拠で、内部に空間ができているからです。このような卵は食べるのを避けるべきです。
賞味期限切れの卵を安全に食べるには
賞味期限を過ぎた卵を安全に保管し食用にする方法については、以下の方法がおすすめです。
・常に冷蔵庫で保管する
・冷蔵庫のドアではなく、内部で保管する
・元のパッケージで保管する
卵を家に持ち帰った際には、冷蔵庫内での保存が最適です。
冷蔵庫の温度は10度以下が理想的です。ドアのポケット部分は避け、冷蔵室の奥に置くことが推奨されます。
これはドアの開閉による温度の変動が鮮度を損なうためです。
卵の保管時には、卵の尖った部分を下にして保存することも一つの方法です。
これは卵の丸い部分にある空気室が上に来るようにし、黄身が卵の殻に触れないようにするためです。
卵をパックのまま保存すると、この向きを保ちやすくなります。
また、卵の殻にはサルモネラ菌が存在する可能性があるため、卵をパックのまま保存すると、他の食品に菌が移るリスクを減らすことができます。
このようにして、賞味期限が過ぎた卵も安全に管理し、食べることが可能です。
まとめ
賞味期限が過ぎて1ヶ月経った卵も、適切に加熱すれば安全に食べることができます。
賞味期限は生で食べられる安全な期間を示しますが、期限が過ぎた後でも、卵を十分に加熱することでリスクを回避できます。
具体的には、卵の中心までしっかりと加熱し、黄身と白身が完全に固まるまで熱を通すことが重要です。
さらに、卵は購入後や期限が切れた際も、冷蔵庫で10度以下に保つことでより長持ちします。
この方法を活用して、大量購入した卵や期限切れが心配な卵の扱い方を改善してみてください。